特徴及び適用範囲
- 急速施工、高耐久を実現するプレキャスト壁高欄で、新たな技術を取り入れたパッケージシステム(DAK式プレキャスト壁高欄システム)としています。
- 床版と壁高欄はループ状の鉄筋で接合しています。
- 橋軸方向の接合は、連続構造を保持できるように、孔明き鋼板(PBL)ジベルを用いて接合し、高耐久間詰めモルタルを充填して一体化しています。
- DAK式プレキャスト壁高欄システムは、各種床版構造に対応できます。
構造的特長
- コンクリート床版とプレキャスト壁高欄の接合部は、高さ調整、急速施工を考慮して、ループ状の鉄筋配置としており、床版架け替えや新設構造にも対応可能です。この鉄筋配置とすることで連続構造を実現しています。
- プレキャスト壁高欄同士の接合は、壁高欄の連続性を保持できるよう、接合面の一方から突出したPBL継手をもう一方の壁高欄に挿入する特殊な接合構造とし、建込みの急速性を実現するとともに、 後施工範囲を小さくしています。
材料的特長
- プレキャスト壁高欄本体は、設計基準強度を40N/mm2以上にしています。また、高炉スラグ微粉末を混合しているため、コンクリートの流動性の向上、表面の美麗化とともに、塩分遮へい性が向上します。
- 床版とプレキャスト壁高欄の接合にも、高炉スラグ微粉末を混合し、遮塩性を高めた高耐久間詰めモルタル「商品名:リペアメントNS」を使用しています。この高耐久間詰めモルタルはNEXCOの「構造物施工管理要領」にあります無収縮モルタルの基本性能を満足しており、材齢28日で40N/mm2以上の圧縮強度が確保されています。また界面の付着強度も1.5N/mm2以上を満足し一体性を確保しています。
耐久性能
- 耐海水性、耐酸性、耐硫酸塩性に対して効果があり、特にち密なコンクリートが得られることから、水密性、塩分遮へい性が向上します。
- 鉄筋かぶりと鋼材の腐食発生限界の観点から、水密性の向上により、現場打ちに比べ耐久性が向上します。
DAK式プレキャスト壁高欄継手部の安全性
- DAK 式プレキャスト壁高欄システムは、床版との接合および壁高欄同士の接合に継手部を有します。そのため車両衝突安全性試験を実施してその安全性を確認しています。 その時の試験荷重値は、フロリダ型剛性防護柵SA種の衝突荷重(F=88kN)を採用しています。